生研公開2018

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はじめに
松浦研究室 生研公開2018のウェブページへようこそ。
2018年度も、東京大学生産技術研究所 駒場リサーチキャンパスでは、6月8日(金)と6月9日(土)の2日間にわたり研究所の一般公開を行います。
松浦研究室では、当研究室で取り組んでいるセキュリティに関する研究の展示を行います。

日時
2018年6月8日(金) 10:00 - 17:00
2018年6月9日(土) 10:00 - 17:00
研究内容
暗号
公開鍵型検索可能暗号を用いた鍵ポリシー型属性ベース暗号の一般的構成
属性ベース暗号から公開鍵型検索可能暗号を一般的に構成可能であることは証明されているが、その逆については知られていない。本研究では、公開鍵型検索可能暗号から鍵ポリシー型属性ベース暗号が一般的に構成可能であることを厳密に証明した。
Continual Auxiliary型漏洩に対する耐性を持つ署名技術
秘密鍵の情報が一部漏洩しても安全性が保持される漏洩耐性暗号に関して活発な研究が行われている。本研究では、Continual Auxiliary型漏洩に対する耐性を持つような電子署名、IDベース署名、属性ベース署名の初めての構成法を提案した。
機械学習
Black-boxな学習器に対する問い合わせ回数の少ないAdversarial Examplesの生成手法
画像認識を初めとする様々な分野で深層学習の精度の高さが注目されている。一方で、入力データをわずかに改変をすることでこれを大きく毀損できることが知られており、そのようなデータはAdversarial Examplesと呼ばれている。本研究では内部情報がわからない学習器に対しより少ない問い合わせ回数でこれを生成する手法を提案する。
分散台帳
POW型ブロックチェーンの安全性証明
ブロックチェーンは、多数が参加する合意システムを、信頼されるサーバ無しに構築できる、分散台帳技術です。暗号通貨などへの応用が進むこの技術について、ビットコインでも使われている、proof-of-work(POW)を用いたブロックチェーンの安全性証明とその知見を紹介します。
ブロックチェーンと秘密分散法を用いた情報ライフサイクル制御
多くのコミュニケーションツールは検閲に対する耐性をもたない。したがってサービスを提供する中央サーバーが検閲の標的になるとき、ユーザーにとってプライバシーの観点から脅威となる。本研究では公開分散台帳と秘密分散法を組み合わせることによって、政府による検閲への耐性を持つデータの自動消去アプリケーションを提案する。
制御システムセキュリティ
制御システムにおける通信の規則性を利用した異常検知精度の向上
重要インフラの制御システムに対するサイバー攻撃が増加している。本研究では、制御システムの通信の規則性を利用して異常検知を行うことにより、検知精度が向上することを示す。具体的には、自然言語処理で用いられるword2vecを活用した異常検知手法を提案する。

IIS Open House 2018, Matsuura Lab.